2009年06月15日

「今あえて目録を語ろう」に行ってきました

6月13日に第18回大図研オープンカレッジに行ってきました。
帝塚山学院大学の渡邊隆弘さんの「目録法の再構築と大学図書館」。
立教大学の牛崎進さんの「目録をめぐる大学コミュニティ」。
そしてパネルディスカッションでした。

渡邊さんは目録法の再構築のなかでもFRBRとRDAについてのお話でした。
RDAの構造とNACSIS-CATの比較があり、RDAで重視されている「関連」の構造は、NACSIS-CATでいえばリンクであらわされている(例:著作と表現形=統一書名典拠レコードと、体現形=書誌レコードの記述部分)と説明されると、RDAも少し分かりやすくなったような。

目録の今後の問題について、結構踏み込んだ話になりました。
データの品質問題として、重複書誌やレコード調整の問題と、著者名典拠がないのはどちらが問題か。
典拠リンクを必須化することも考えてよいのでは。
典拠コントロールはある程度集中しないと行えないのでは。などなど。

牛崎さんは、どこまで目録にコストをかけるのか、目録を誰がとるのか、という問題に踏み込み、少ない人員をどう充てた図書館経営にするか、やせ細る一方の現場同士がなぜ連携しないのか、など、現実を見据えたお話でした。
NPO大学図書館支援機構(IAAL)に関わっていらっしゃったので、非正規系職員がNACSIS-CATを支えている現状をよく知り、IAALでの研修や技能検定試験でスキルを磨いている非正規系職員の待遇を上げたい、という思いの強さを感じました。
取次・流通と提携した目録集中センター方式にして、アウトソーシングの現場で目録をとってきた人たちによりよい条件の仕事を提供、正規職員は学習支援などの業務へシフト、という明確な方向を提示されていました。

お二人ともに説得力があり、初めて目録集中処理センターという考えに納得。「目録」知をどう保つか、という問題もあるけれど、目録業務だけの目録知ではないということ、目録知を生かす方向を考えるのは目録業務現場だけですることではないな、と思いました。

NIIの講演会などでは、ただ反発を覚えていた目録センター館構想だったのですが、今回、「アウトソーシングの現場の人たちの暮らしに、もっと余裕を持たせたい」と熱く語られると、自分でも不思議なくらい納得とか共感が生まれてくる。目録の話もよかったですが、「説得力」って大事!という印象を強く受けて帰ったのでした。



posted by 目子 at 18:09| Comment(0) | TrackBack(0) | 目録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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